本物 ●江戸和本●西国三十三所観音霊場記 西国三十三処霊場記 厚誉 故事来歴霊験

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西国三十三所観音霊場記[西国三十三処霊場記](享保11年) ★ゆうパック着払い 【判型】大本7巻7冊。縦249粍。 【作者】厚誉(廓元カクゲン・春鴬)編・序。沙門懶睡叟跋。 【年代等】享保11年自序。享保11年9月刊([京都]小林半兵衛ほか板)。天保4年2月再刊([京都]小川多左衛門ほか板)。 【備考】分類「寺院」。第1番紀伊国那智山青岸渡寺(セイガントジ)から第33番谷汲山(タニグミサン)華厳寺までの西国三十三所札所の故事来歴・霊験・奇瑞等の伝承等を諸書からも多く引用して紹介した書。ちなみに、Sighinas, Mihaela Lacramioara「「近世日本における西国巡礼の展開―厚誉春鶯『観音霊場記』及び『西国巡礼歌諺註』を中心に―」によると、中国では古くから天台山や五台山への巡拝が発達し、その伝統が中世日本にも影響を与え、特に修行の場としての霊山への巡礼を中心に受け継がれていった。そういった中、衆生救済のために三十三種に変化すると言われる観音菩薩が示現する霊場を巡拝していく「西国三十三所観音巡礼」が形成される。この霊場めぐりは当初、修験者や僧侶に限られていたが、江戸時代には交通網の発展により庶民の参加が可能となり、観光的な要素を取り込みながら、全国的に広がりを見せた。これら西国巡礼の社会的な浸透には数多くの出版物の存在が見逃せないが、特に、仏僧が観音の縁起利生譚を書き記した霊場記物のうち、松誉巌的が貞享4年(1687)に刊行した『西国洛陽三十三所観音霊験記』が初出である。宝永2年(1705)にはその改訂版『西国三十三所観音霊験記真鈔』が出版され、これに触発され、享保11年(1726)には『西国三十三所観音霊場記』と、それと対をなす『西国巡礼歌諺註』を世に問うことになる。この2書は、辻本基定編『西国三十三所観音霊場記図会』の元本であり、後代に影響力を保ち続けた点から見ても、注目に値する。 ★原装・題簽付き・状態良好。記名なし・江戸期の蔵書印あり。稀書(全国に所蔵数カ所(国文学研究資料館DB))。【参考価格(初出品時の相場):日本の古本屋で、7冊本が、82,500円(弘化板)*5冊本は別本】。

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